スポーツの輝きと完璧なバランスで拮抗しているのが、文化部の金字塔である吹奏楽部だ。全日本吹奏楽コンクールにおいて幾度となく金賞を獲得してきたその演奏は、高校生の域を遥かに凌駕する圧倒的な表現力と緻密なアンサンブルを誇る。
放課後の音楽ホールを訪れると、そこには妥協のないミリ単位の音作りが繰り広げられていた。数百人規模の大所帯でありながら、全員が一丸となってひとつのタペストリーを織り上げる姿は圧巻というほかない。音程のわずかな揺らぎも見逃さず、互いに指摘し合い高め合う。
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の応援席で響く迫力のファンファーレから、クラシックの深淵に挑む定期演奏会まで。厳格な規律と自由な表現欲求が融合した吹奏楽の現場は、もうひとつの「栄プライド」の揺るぎない象徴となっている。