サリーのパパを語る上で、初代声優を務めた内海賢二の存在を外すことはできない。重厚な低音ボイスでありながら、コミカルな芝居への転換が鮮やかだった。『北斗の拳』のラオウや『Dr.スランプ アラレちゃん』の則巻千兵衛など、数々の伝説的キャラクターを演じた名優は、パパの「厳しさと茶目っ気」を完璧なバランスで演じ切った。
1989年に制作された第2作でバトンを受け継いだ屋良有作もまた、内海が築いたパパ像を深く尊重しつつ、より現代的な父親のニュアンスを巧みに加味した。重厚な台詞回しの端々に滲む、娘への不器用な慈愛。名声優たちの卓越した演技力があったからこそ、魔界の大王は時代を超えて愛される存在となったのだ。