竹中知華は広島県出身で、青森大学社会学部を卒業後、岩手朝日テレビ(IAT)の高校野球リポーターなどを経て、2008年にNHK沖縄放送局の契約キャスターに着任しました。夕方のニュース番組『ニュース沖縄610』や『おきなわHOTeye』などのキャスターとして、真摯に地域ニュースを伝えていた彼女でしたが、思わぬ壁にぶつかります。
当時の報道や本人の述懐によると、普通のスーツやシャツを着用してニュースを読んでいるにもかかわらず、視聴者から「胸が強調されすぎてニュースが頭に入ってこない」「服装が不適切ではないか」といった理不尽な苦情電話が放送局に相次いだといいます。スタイリストと相談して胸元が目立たないダボッとした服を選んでも、体の厚みや立体感はどうしても隠しきれず、アナウンサーとしての伝え手としての矜持と、身体的特徴ばかりを消費される現実との間で深い葛藤を抱えていました。
その転機となったのが、2015年春のNHK契約満了とフリーアナウンサーへの転身です。彼女は「どうせ隠せないのなら、ありのままの自分を表現してコンプレックスを肯定しよう」と決意。自ら企画・自費出版の形で1st写真集『ASAKARA』を制作しました。沖縄県内の書店限定で販売されたこの写真集は、発売直後から注文が殺到して即完売。その後、全国規模の大手出版社(ワニブックス)から全国版がリリースされるという異例の社会現象を巻き起こしました。
『週刊プレイボーイ』や全国ネットのバラエティ番組『有吉反省会』(日本テレビ系)などへの出演を果たし、自身のスタイルを堂々と笑いとエンターテインメントに変えた姿は、単なる色物扱いではなく「逆境を自力で切り拓いた逞しい女性」として多くの支持を集めることになったのです。