ネット上のQ&Aサイトで頻繁に見かける致命的な誤解が、「iCloudを有料プラン(月額数百円〜)にアップグレードしたのに、iPhoneのストレージがいっぱいの警告が消えない」というクレームです。このトラブルの本質は、iCloudと本体ストレージの違いを正しく把握できていない点にあります。
iPhoneの内部ストレージ(128GBや256GBなど)は端末に組み込まれた物理的なフラッシュメモリであり、後から物理的に増やすことは不可能です。一方でiCloudはAppleのクラウドサーバー上の保管庫にすぎません。iCloudの容量をいくら2TBに増やしたところで、iPhone本体の物理メモリが拡張されるわけではありません。
iCloudを有効活用して本体容量を空けるためには、設定アプリ内の写真項目でiPhone写真最適化ストレージ管理を有効化する必要があります。この設定をオンにすることで、高解像度のオリジナルデータはクラウドへ退避され、iPhone本体には軽量化されたサムネイル画像のみが保持される仕組みです。これを行わずに単にiCloudを契約しただけでは、端末内のデータ量は何ひとつ変わらないため注意が必要です。