育児相談の現場やオンラインコミュニティには、夜間にスマートフォンの画面を見つめながら自問自答を繰り返す親たちの切実な叫びが溢れています。大手Q&AサイトやSNS上では、次のような相談が後を絶ちません。
「生後4か月になっても抱っこで目が合わない。ネットで『自閉症 赤ちゃん 顔つき 写真』と調べては、我が子の顔と見比べて涙が止まらなくなる」(30代・第1子育児中の母親の手記より)
「1歳を過ぎても名前を呼んで振り向かない。周りの赤ちゃんがキャッキャと愛想よく笑っているのに、我が子は常に眉間にシワを寄せたような難しい表情をしている。顔つきで障害がわかるという記事を読んで絶望的な気分になった」(20代・父親の投稿より)
児童精神科医や保健師が指摘するのは、「写真で顔立ちを見比べても、不安が解消されることは絶対にない」という現実です。静止画である写真には、視線の動きやコミュニケーションの文脈が一切写り込みません。光の当たり方、撮影された一瞬のタイミング、たまたま別の物に見とれていた瞬間を切り取って「これが自閉症の顔つきだ」と断定することは不可能です。ネット上の真偽不明な比較写真に頼る行為は、かえって保護者の精神的孤立を深める危険性があります。