調理の現場で最も大きな差となるのが「アク抜きの要否」です。一般的なタケノコは掘り出してから時間が経つほどえぐみが増すため米ぬかを使った長時間の加熱が欠かせませんが、両者の性質は大きく異なります。
多くの料理人を驚かせる破竹のアク抜き不要理由は、えぐみや苦味の元凶となる「ホモゲンチジン酸」や「シュウ酸」の含有量が他の品種に比べて圧倒的に少ない点にあります。収穫後すぐの新鮮な個体であれば、米ぬかや鷹の爪を一切使わず、真水でさっと下茹でするだけでそのまま料理に使えます。皮を剥いて直接炒め物や味噌汁に投入できる手軽さは、破竹ならではの特権です。
一方、日本固有種である真竹のアク抜き下処理方法は、孟宗竹と同様に丁寧な処理が求められます。真竹は風味と旨味が濃厚な反面、収穫から時間が経つとタケノコのえぐみ苦味の違いが顕著になり、強い渋みが生じます。真竹を茹でる際は、皮に縦の切れ目を入れて米ぬか1カップと鷹の爪1本を加えたたっぷりの湯で、弱火で40分〜1時間ほどじっくり煮沸し、鍋のまま完全に冷めるまで半日ほど置いてアクを抜くのが鉄則です。