ドミニカ共和国、アメリカ、韓国、ベネズエラなど、メジャーリーグの超一流スターが勢揃いする他国のドリームマッチをなぜ地上波で見られないのか。そこにはWBC地上波放送されない理由と、世界的なスポーツビジネスの現実が横たわっています。
核心にあるのはWBC放映権料の真相です。WBCを主催するWBCI(ワールド・ベースボール・クラシック・インク)が設定する放映権料は大会を重ねるごとに跳ね上がり、今や1大会で数十億円規模に達しています。日本のテレビ局にとって、40%を超える驚異的な視聴率が見込める「侍ジャパン戦」であれば広告収入で制作費と放映権料を回収できますが、他国同士の試合では視聴率が日中・深夜帯で1〜3%前後に留まるリスクが高く、莫大な赤字を生み出してしまう構造的な限界があります。
かつてのように「大会全試合をテレビで気軽にザッピングする」という視聴体験が失われた背景には、広告費の費用対効果をシビアに見極めざるを得ない民放キー局の苦渋の決断が存在しています。