火災が発生した際、警察と消防による実況見分を経て正式な出火原因が特定されるまでには数日から数週間を要します。しかし、過去の統計データおよび消防白書が示す火災原因の傾向を分析すると、季節や地域社会の構造的要因が深く関係していることが分かります。
北海道伊達市をはじめとする積雪寒冷地で冬季から春先にかけて多発するのが、暖房器具および燃料配管に起因する火災です。長年使用された煙突内部に蓄積した煤への着火(煙道火災)や、灯油タンクからストーブへ燃料を送る銅パイプの亀裂・凍結解氷作業時の過熱が主な原因として挙げられます。北国の住宅は高断熱・高気密構造で作られているため、壁の内部で火種が燻り続ける「無煙燃焼」が起きやすく、発見が遅れて一気に火が広がるケースも見られます。
一方、福島県伊達市周辺では、春先や秋口の乾燥した強風下における屋外の火の不始末(剪定枝や枯草の焼却)からの延焼や、電気コードの断線・トラッキング現象による火災が目立ちます。さらに全国的な社会問題となっている空き家問題も関係しており、管理が行き届かない老朽家屋での電気ショートや、不審火のリスクが住宅密集地の延焼危険度を押し上げています。