和牛と呼ばれる牛肉は、日本国内で長い歳月をかけて品種改良が重ねられた、極めて限られたエリート血統です。公的に認められている和牛4品種一覧は以下の通りです。
- 黒毛和種(くろげわしゅ):全国の和牛流通量の約95%以上を占める絶対的エース。細かな霜降り(サシ)が筋肉内に入る遺伝的特質を持つ。
- 褐毛和種(あかげわしゅ):熊本県や高知県を中心に肥育される「あか牛」。赤身が多くヘルシーで、肉本来の旨味と適度な脂肪が調和する。
- 日本短角種(にっぽんたんかくしゅ):青森・岩手・秋田など東北地方や北海道で放牧を中心に飼育。高タンパクな赤身肉と豊かなアミノ酸が特徴。
- 無角和種(むかくわしゅ):山口県萩市周辺で保存されている極めて希少な品種。黒毛和種とアバディーン・アンガス種の交配由来で、赤身が際立つ。
これら4品種、およびこの4品種同士の交配による牛のみが「和牛」の称号を許されます。一方、スーパーの精肉売り場で「国産牛」とだけ書かれている牛肉の多くは、実は肉用として育てられた和牛ではありません。その中核を占めるのは、牛乳を搾る役目を終えたメス牛やオスの乳用種ホルスタイン、そして和牛のオスと乳用種のメスを掛け合わせた交雑種F1とは呼ばれる一代雑種です。
日々の食卓で目にする代表的な牛肉カテゴリーの客観的ファクトを、以下の比較表にまとめました。