では、自分たちではコントロールできない外的要因に対して、企業は指をくわえて嵐が過ぎるのを待つしかないのでしょうか。その答えは明確に「否」です。外部環境分析の手法を正しく適用すれば、外部からの圧力を成長の原動力へと再定義できます。
実務で最も多用されるのが「SWOT分析」です。SWOT分析では、自社の強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)という「内的要因」に対し、市場の機会(Opportunities)と脅威(Threats)という「外部要因」をマッピングします。SWOT分析の外部要因を精緻に捉えることで、脅威を回避しながら機会を収穫する戦略を描き出します。
重要なのは、外的要因そのものは中立な現象であり、「機会」になるか「脅威」になるかは自社の立ち位置によって反転するという点です。例えば「猛暑」という外的要因の具体例を挙げると、屋外テーマパークにとっては来場者激減という「脅威」ですが、清涼飲料水メーカーや空調機器メーカーにとっては売上急増の「機会」となります。
戦略構築の現場では、単に外的要因をリストアップするだけでなく、強み×機会(強みを活かして攻める)、強み×脅威(自社の優位性で脅威を跳ね返す)、弱み×機会(弱みを補強して好機を掴む)、弱み×脅威(致命傷を避けるために撤退・縮小する)という「クロスSWOT分析」まで踏み込むことが実効性を生む要諦です。