では、序盤から中盤の熱戦を支える地方球場であれば安心かといえば、決してそうではありません。むしろキャパシティが限られる地方球場こそ、前売りがないことによる「物理的な入場規制(満席・売り切れ)」という別のリスクが顕在化します。
その代表格が、高校野球の聖地として愛される「サーティーフォー保土ケ谷球場」と、近年の改修で注目度を増した「等々力球場」です。
保土ケ谷球場はスタンド収容人数が約1万4,000人規模と、3万人以上を収容できる横浜スタジアムの半分以下に留まります。ここにシード校同士の激突や、強豪校と実力公立校の好カードが組まれた場合、朝8時の開門前時点で外周を何重にも取り囲む長蛇の列が形成されます。午前中の第1試合開始前に「入場券の販売一時見合わせ」や「札止め」がアナウンスされるケースは、神奈川大会の日常茶飯事です。
川崎市中原区に位置する等々力球場でのチケット購入においても、東急東横線・JR南武線からの交通アクセスの良さがあだとなり、近隣住民や都内からのファンが一気に押し寄せます。球場周辺の駐車キャパシティが極めて限定的なため、チケット購入列に並ぶ前に駐車場難民となり、列に並んだ頃には当日券が完売していたというトラブルが後を絶ちません。