「前世が判明しているタレントは、いずれ中の人のトラブルで炎上するのではないか」という懸念を抱くリスナーは少なくありません。しかし、白上フブキの歩みはそのようなステレオタイプな懸念を完全に覆しています。
ネット社会における重大な盲点は、「前世の特定」をスキャンダルと同一視してしまう短絡的な思考です。黎明期のVTuber界隈において、運営会社が即戦力となる生配信の経験者をスカウトしたのは、業界を急速に立ち上げるための合理的な事業戦略でした。白上フブキにおけるもこな氏の痕跡は、素行不良や情報漏洩によって露見したものではなく、長年の配信活動で培われた「卓越した話術」や「オタク的教養」というポジティブな能力の裏返しとして自然に認識されたものです。
また、「前世のファンを引き継いだだけで成功した」という見方も明確な誤りです。個人配信時代のリスナー規模と、現在のチャンネル登録者数数百万人規模という影響力には天と地ほどの開きがあります。既存のファン層に甘んじることなく、海外ミームの積極的な取り込みや、ショート動画を活用した新規層の開拓など、不断のマーケティング努力を重ねてきたからこそ、現在の盤石なポジションが存在します。