インターネット上の掲示板やSNSでは時折、「ビスマルクというピザは日本独自の創作料理であり、本場イタリアには存在しない」といった言説が見受けられます。しかし、この噂は事実誤認です。
確かに、ナポリピッツァの発祥地である南イタリア・ナポリの「真のナポリピッツァ協会(AVPN)」が定める伝統規格(マルゲリータとマリナーラを中心とする厳格な古典メニュー)の中にはビスマルクは含まれていません。ナポリの古いピッツェリアでは卵を生地に乗せて薪窯で焼く文化が主流ではなかったためです。
しかし、ミラノやトリノを中心とする北イタリアのピッツェリアやトラットリアにおいては、「Pizza Bismarck」は昔から定番メニューの一つとして品書きに並んでいます。北イタリアはバターや乳製品、卵をふんだんに使う食文化が根付いており、隣国ドイツやオーストリアの食習慣とも深く結びついてきた歴史的経緯があるためです。
したがって、「ナポリの伝統古典規格ではないが、北イタリアをはじめとするイタリア全土に実在する正統なバリエーション」というのが正確な歴史的事実です。