野音の歴史を語る上で欠かせないのが、30年以上にわたり連続してこのステージに立ち続けてきたエレファントカシマシの存在だ。ボーカルの宮本浩次が吐き出す魂の叫びと、バンドが打ち鳴らす荒削りで緻密なサウンドは、野音の剥き出しのコンクリート壁と異様なまでの親和性を誇る。
土砂降りの雨の中で行われたライブは、ファンの間で「伝説の雨の野音」として語り継がれる。屋根のない客席で濡れ鼠になりながら拳を突き上げる観客と、ステージ上で全身全霊の歌を届けるバンド。自然現象すらも演出の一部へと変えてしまう奇跡的な化学反応は、屋外劇場ならではの醍醐味と言えるだろう。