今回の巨大プロジェクトで最も目を引くのは、従来の陸上競技場と球技場を切り離し、真のピッチ近接型スタジアムを作り上げるという英断だ。陸上トラックを排除することで、観客席の最前列からピッチまでの距離はわずか数メートルにまで縮まる。目線がピッチと同じ高さに揃うローアングル設計と、音響効果を高める傾斜角の急なスタンド構造が採用される見込みだ。
最新のデザイン構想では、地域環境との調和も強く意識されている。等々力緑地の豊かな緑と調和する木目調の外観ルーバーや、自然光を最大限に取り込む屋根デザインが計画に組み込まれた。天候に左右されずに観戦を楽しめる全席覆い型屋根の導入は、雨天時の快適性を格段に向上させるだろう。夜間には洗練されたライティング演出が施され、夜空に浮かび上がる美しいランドマークとしての存在感を放つことになる。