旧暦の7月から9月は秋です。厳しい暑さが引き、夜の静けさや収穫への期待が高まる情緒的な名が多くつけられています。
【7月:文月(ふみづき)】
7月7日の七夕の夜に、詩歌や文字の上達を願って短冊に文字を書いたり、書物を夜風に晒して虫干しした風習から「文披月(ふみひらきづき)」となり、それが短縮されて「文月」になったという説が有名です。また、農耕の観点からは稲の穂が膨らむ「含み月(ふくみづき)」や、穂が出始める「穂見月(ほみづき)」が転じた説も根強く支持されています。別名には「秋初月(あきそめづき)」「七夕月(たなばたづき)」「愛逢月(めであいづき)」があります。
【8月:葉月(はづき)】
旧暦8月は現在の9月頃にあたり、木々の葉が色づいて散り始める季節です。このため「葉落ち月(はおちづき)」が略されて「葉月」になったとされています。他にも、北から雁(がん)が初めて渡ってくる「初来月(はつきづき)」や、稲の穂が張る「穂張り月(ほはりづき)」に由来するという見解もあります。別名には「月見月(つきみづき)」「仲秋(ちゅうしゅう)」「観月(かんげつ)」など、中秋の名月にちなむ呼び名が豊富です。
【9月:長月(ながつき)】
秋が深まるにつれて日が短くなり、夜の時間がだんだんと長くなる「夜長月(よながづき)」が略された説が定説です。また、秋の長雨が続く「長雨月(ながめづき)」や、稲の刈り入れを祝う「穂長月(ほながづき)」を語源とする説もあります。別名には「菊月(きくづき)」「紅葉月(もみじづき)」「晩秋(ばんしゅう)」があります。