『病気がみえる』シリーズが誕生する以前、医学書といえば文字がぎっしりと詰まった重厚な専門書が主流だった。その常識を根底から覆したのが、メディックメディアの創業者である岡庭豊氏だ。豊富なカラーイラストと精密な図解を用いて病態生理を「可視化」する手法は、瞬く間に全国の医療関係者の心を掴んだ。
この革新は単なる一書籍のヒットにとどまらず、日本の医学教育産業全体のあり方を劇的に変容させた。文字情報の丸暗記から、病態メカニズムの視覚的理解へ。臨床医学を学ぶ第一歩としてのハードルを大幅に下げた功績は計り知れない。