ボーカリストにとって、年齢を重ねる中での体型変化は決してネガティブな要素ばかりではない。特に50代、60代を迎えたシンガーにとって、細身の体型を維持し続けることは、声量や声の響き、喉への負担という観点において必ずしもプラスとは言えないからだ。
体調面の変化や年齢に応じた肉体の変化を受け入れつつ、腹圧をしっかりかけて深い共鳴を生み出すためには、ある程度の体格と体幹の厚みが不可欠となる。彼女が選んだのは、見た目の細さではなく、ソウルフルで深みのあるトーンを損なわないための「声のための身体づくり」だった。