物語が終盤へ進むにつれて白日の下に晒されたのが、読者の想像を遥かに超えるミカエラの正体でした。彼は単なる孤児院の子供ではなく、数千年前に存在した初代吸血鬼にして元天使、シカ・マドゥ(第一位始祖)の実の息子だったのです。
太古の時代、シカ・マドゥの最愛の息子であったミカエラは、天界の神々の手によって無残に処刑され、命を奪われました。シカ・マドゥが人類に文明を与え、吸血鬼という種族を生み出し、禁忌とされる「終わりのセラフ」の実験を繰り返してきた動機のすべては、愛する息子ミカエラの復活一点に集約されていました。
さらに衝撃的な事実として、主人公・百夜優一郎の起源も判明します。優一郎はシカ・マドゥによって作られた無数の人造人間(ホムンクルス)の生き残りであり、本来はミカエラの魂を蘇らせるための「器・生贄」として設計された存在でした。何千年も繰り返されてきた残酷な実験の輪廻の果てに、二人は現代の日本で奇跡的に出会い、運命を共にしていたのです。