「建て込み」という言葉の根底にあるのは、「別の場所で加工・準備されたパーツを現場に持ち込み、設計図通りに組み上げて固定する」という概念です。ただし、どの現場で使われるかによって、扱う対象や作業の性質は大きく変化します。
まず建て込みが建築用語として用いられる場合、型枠、鉄骨、サッシ・ドアといった建具などを、ミリ単位の精度で所定の納まり位置に取り付ける作業全般を指します。構造物の強度や美観、気密性に直結する基礎的かつ高度な技術が求められるフェーズです。
一方、テレビ・映画の建て込みは撮影現場やセットの制作現場において、スタジオやロケーション地に仮設の壁、柱、床、窓などを組み立てて劇中の空間を具現化する作業を意味します。演劇やコンサートにおける舞台美術の建て込みも同様で、本番終了後には速やかに解体・撤去することが前提となる点が建築現場との大きな相違点です。