「生麹の方が酵素の力が強くて美味しいのでは?」という疑問は、非常によく聞かれます。
結論から言えば、出来上がりの「香り」と「初期の分解力」においては生麹に軍配が上がります。生麹を開封した瞬間に広がる、栗のような甘く芳醇な香りは格別です。酵素がアクティブに働いているため、素材に混ぜた瞬間から糖化やタンパク質の分解がスムーズに進みます。
しかし、乾燥麹が劣っているわけではありません。近年の乾燥技術の向上により、休眠状態から水分を吸って復活した乾燥麹の酵素活性は、生麹とほぼ同等であることが科学的に証明されています。仕上がりのコクや旨味の強さに劇的な差が出ることは少なく、ブラインドテストを行っても、その違いを見分けるのはプロでも困難なレベルです。