医療現場の診察室や知恵袋、SNSの投稿を丹念に追跡・取材すると、解熱鎮痛剤を服用した患者が共通して辿る「典型的な経過の狂い」が浮き彫りになります。
「熱はロキソニンで36℃台まで下がったので無理して仕事を片付けた。でも3日目から尋常じゃない咳と胸の痛みが出始め、夜も眠れなくなった」(30代会社員・男性)
「風邪薬を飲み続けて1週間。熱は微熱なのに、鉛のように体が重くて起き上がれない。病院に行ったら気管支炎と蓄膿症を併発していた」(40代公務員・女性)
こうした声が物語るのは、初期のウイルス感染によって気道粘膜が荒らされた隙に、常在菌などの細菌が繁殖して引き起こされる咳や倦怠感が長引く二次感染の兆候です。通常の感冒ウイルスであれば通常7〜10日程度でピークアウトしますが、ウイルスによって抵抗力が落ちた粘膜に肺炎球菌や黄色ブドウ球菌が定着すると、黄色や緑色の濃い痰、激しい咳嗽、副鼻腔炎(蓄膿症)へと病態が進行します。
さらに、近年警戒が強まっているのが風邪薬が効かない隠れた病気の存在です。代表例が若年層から成人まで幅広く流行する「マイコプラズマ肺炎」や「百日咳」、あるいは「溶連菌感染症」や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の後遺症です。これらは病原体の構造が一般的な風邪ウイルスとは異なり、専用の抗菌薬(マクロライド系など)や抗ウイルス薬による適切な標的治療を行わなければ、ロキソニンを何箱飲み干しても根本的な解決には至りません。