北国の気候風土をダイレクトに反映する美瑛の丘において、この場所は訪れる季節や時間帯によってまったく異なる表情を見せます。春の緑麦と褐色の土がパッチワーク模様を描く初夏から、収穫を間近に控えた黄金色の秋口まで、農作業のサイクルとともに風景は常に流動しています。
特筆すべき絶景ポイントのひとつが、黄昏時のセブンスターの木夕日です。広大な西側の空が開けているため、沈みゆく太陽が丘の稜線を茜色から紫のグラデーションへと染め上げ、カシワの枝葉がシャープな黒いシルエットとなって浮かび上がります。日没前後30分間の「マジックアワー」には、余計な人工物が視界に入らない北海道ならではの原初的な光景を堪能できます。
一方、静寂に包まれる厳冬期のセブンスターの木冬の景色は、息をのむほどの凄絶な美しさを湛えます。一面のパウダースノーが丘の起伏をすべて覆い隠し、見渡す限りの純白の世界に枯れ葉をまとった一本木だけが佇む構図は、水墨画のようなミニマリズムを体現します。氷点下15度を下回る晴天の早朝には、大気中の水蒸気が凍結するダイヤモンドダストやサンピラー(太陽柱)が発生することもあり、美瑛町観光スポットの中でも冬期特有の感動体験が得られる場所として評価されています。