効かないからといって絶対に行ってはならないのが、用法用量を無視した服薬や虫歯における痛み止めの併用(ちゃんぽん飲み)です。
例えば「ロキソニンを飲んだが1時間後に効かないためイブを重ねて飲む」という行為は、同じNSAIDs系統の成分が重複し、効果が倍増するどころか急性胃粘膜病変や胃潰瘍、急性腎不全のリスクを跳ね上げます。ロキソニンを飲む間隔は歯痛時であっても原則4〜6時間以上空ける必要があります。
唯一、例外的に医療現場で検討されるのは「NSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェン)」と「アセトアミノフェン(カロナール)」のように作用機序(痛みを止める経路)が異なる薬剤の時間差服用ですが、これも自己判断ではなく医師・薬剤師の厳格な指導下で行うべき行為です。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
市販の鎮痛薬に頼るべき状況と、直ちに医療機関の救命・救急窓口を探すべき状況の明確な切り分けは以下の通りです。
【市販薬の使用が適している状況】
・冷たいものや温かいものが一時的にしみる初期〜中等度の虫歯
・治療途中の詰め物が取れた直後の一時的な鈍痛
・翌朝すぐに歯科医院へ受診する予定があり、それまでの数時間をしのぐ目的
【直ちに救急診療や専門医を探すべき危険な兆候】
・鎮痛薬を規定量服用しても全く痛みが和らがない持続的拍動痛
・頬や顎の下まで大きく腫れ上がり、発熱(38度以上)を伴っている場合(蜂窩織炎の疑い)
・開口障害(口が指2本分以上開かない)や嚥下痛(唾液を飲み込むのも辛い)が生じている場合