一般的なきゅうり(白イボきゅうり)がパリッとした歯ごたえと生食の手軽さを持ち味とするのに対し、加賀野菜・金沢伝統野菜に認定されている加賀太きゅうりは、根本から性質が異なります。その違いは見た目の太さだけにとどまらず、果肉の組織構造や調理適性にまで及んでいます。
金沢市農産物ブランド協会の公式記録によると、加賀太きゅうりのルーツは昭和11年(1936年)、金沢市久安町の篤農家が東北地方の短太系きゅうりの種子を取り寄せて栽培を始めたことに遡ります。金沢の豊かな土壌と気候風土の中で選抜淘汰が繰り返され、昭和20年代後半に現在の「ずんぐりと太く、緻密な肉質」を持つ独特の品種として定着しました。
果肉は肉厚で、加熱すると冬瓜(とうがん)にも似た透き通るような翡翠色へと変化し、極めてなめらかな口当たりに仕上がります。青臭さが極めて少なく、出汁や肉の旨味をぐんぐん吸い込む性質があるため、煮物・汁物・炒め物といった加熱料理において圧倒的な存在感を発揮します。
購入時に知っておきたい加賀太きゅうりの選び方と加賀太きゅうり 旬の時期の目安は以下の通りです。
- 旬の時期:ハウス栽培と露地栽培を組み合わせることで4月中旬から11月上旬まで出荷されますが、最もみずみずしく出荷量がピークを迎える最盛期は6月〜8月の夏季です。
- 見分け方の基準:直径6〜7cm前後、長さ20〜25cmほどで均一に太さがあり、持ったときにずっしりとした重みを感じる個体を選びます。皮にハリと自然なツヤがあり、持ったときに弾力を保っているものが新鮮な証拠です。