SNSのイラスト投稿コミュニティや作画講座の受講生の反応を観察すると、レッサーパンダの描画において共通してつまずきやすい「2大ハードル」が存在することがわかります。
第一の壁は「立ちポーズ(威嚇ポーズ)のバランス崩れ」です。二足で直立して両手を広げるあの有名な威嚇シーンは人気のモチーフですが、人間の立ち姿のように直立させてしまうと不自然な着ぐるみ感が出てしまいます。レッサーパンダの骨盤と後肢は完全な直立二足歩行用にはできていないため、「やや腰を落とし、太い尻尾を接地させて3点支持で体を支えている」構造を意識して描くことが、愛嬌と自然さを両立させるポイントです。
第二の壁は「目の死んだ表情化」です。動物園の展示場で見られる生き生きとした表情を再現するには、黒目をただ丸く塗りつぶすのではなく、琥珀色の虹彩をわずかに覗かせ、瞳孔の境目をぼかす処理が効果的です。多くの絵師が「実物の観察スケッチを行ってから格段に説得力が増した」と証言するように、写真だけでなく動画や実際の動物園で筋肉の動きや毛の揺れを観察することが、上達への確実な近道となります。