2026年5月31日、ぴあアリーナMMにて無観客生配信で開催された『明日のたりないふたり』。コロナ禍の厳しい制限下でありながら、配信チケットの販売数は約5万5000枚(オンライン配信のお笑い単独ライブとして当時歴代最多)を記録しました。
このライブで繰り広げられたのは、エンターテインメントの枠を遥かに超えた「魂の削り合い」でした。打ち合わせなし、台本なしの状況下で、山里亮太が心の奥底に封印していた嫉妬や怒りを引きずり出すため、若林正恭は容赦のない言葉のナイフを突き立て続けました。後半、極限状態に追い込まれた山里は過呼吸を起こし、ステージ上でリアルに倒れ込む寸前まで追い詰められます。それでも若林は手を緩めず、漫才を止めようとはしませんでした。
当時の特番インタビューや自著・手記で語られた「お笑い芸人として、これ以上美しい終わり方はない」「ここで終えなければ、互いを本当に破壊してしまう」という告白が示す通り、解散の理由は巷で噂されたような「不仲」や「スケジュール都合」ではありません。嫉妬と劣等感を燃料にして走り続ける生き方に、2人自身が終止符を打つ必要があったのです。