「手ぶらで涼しい」というメリットばかりが喧伝されがちですが、構造上の物理的制約から生じる持たない日傘のデメリットにも目を向けなければなりません。取材と検証から判明した主な盲点は以下の3点です。
第一に、「耐風性の限界と重心のブレ」です。リュックやショルダーベルトに日傘を固定する場合、傘が受けた風の力が直接背中や肩にテコの原理で加わります。突風が吹いた際に体が振られたり、固定クリップが緩んで傘が傾いたりするリスクがあり、ビル風の強いエリアや高架橋の上では注意が必要です。
第二に、「日射角度の変化への追従性」です。手持ちの日傘であれば、太陽の高度や進行方向に応じて傘の角度を直感的に傾けられますが、固定型アイテムは角度調整に器具の再設定が必要となります。西日が強い夕方の歩行時には、十分な遮光エリアを確保しにくいケースがあります。
第三に、「人混みにおける周囲への配慮」です。ハンズフリー構造は本人の視界や傘の先端位置をコントロールしにくいため、混雑した歩道や駅のホームで周囲の歩行者に傘の骨が接触する危険性があります。周囲の安全距離を確保できるルート選びが必須となります。