銀鱈の調理において、仕上がりのクオリティを8割決定づける工程が加熱前の下処理です。高級魚でありながら「生臭みが気になる」と感じる原因の多くは、皮の表面にあるぬめりや血合いに残るトリメチルアミンなどの臭気成分に起因します。
まず実践すべき銀鱈煮付け臭み取りのコツは、切り身の両面に軽く塩を振り、常温で約10〜15分置くことです。浸透圧の作用によって余分な水分とともに臭み成分が表面に浮き出てきます。この水分をキッチンペーパーで入念に拭き取ります。
続いて不可欠となるのが、銀鱈切り身下処理湯通し(霜降り)の工程です。沸騰した湯に差し水をして80〜85℃程度に調整した湯へ、切り身をサッと数秒くぐらせます。表面が白くなったら直ちに氷水(または冷水)に落として熱を取ります。この一手間により、熱変性した表面のぬめりやウロコ、血の塊が浮き上がるため、指の腹を使って優しく洗い流します。
グラグラと煮え立つ100℃の熱湯に直接投入すると、銀鱈の繊細な皮が破れ、旨味成分が流出してしまうため、温度管理を徹底することがプロクオリティへの分かれ道です。