ディプティックの創業50周年を記念し、名調香師オリヴィエ・ペシューの手によって2018年に誕生した「フルール ドゥ ポー」。世界的な香水の祭典「FIFI Awards(英国およびフランス)」でベスト・ニュー・フレグランス賞などをダブル受賞して以来、その評価は一過性のトレンドに留まることなく、現代フレグランスの傑作として定着しています。
フランス語で「肌の花」を意味するこの香りは、古代ギリシャ神話における「プシュケとエロスの愛の神話」にオマージュを捧げて調香されました。香水でありながら「香水をつけている感」を主張せず、まるでその人自身の素肌が放つ極上の体温や清潔感を再現する設計が、嗅いだ人々を惹きつけて離さない最大の理由です。
香りのピラミッドは、計算し尽くされたコントラストで構成されています。
- トップノート:弾けるようなピンクペッパー、ベルガモット、マンダリンオレンジ、アンジェリカ
- ミドルノート:パウダリーで優美なアイリス、ターキッシュローズ
- ラストノート:温かみのあるムスク、アンブレットシード(植物性ムスク)、アンバーグリス、キャロットシード、サンダルウッド
吹きかけた瞬間に広がるのは、ひんやりとしたピンクペッパーの鮮烈なスパイシーさと微かな柑橘の爽やかさ。そこから時間とともに、しっとりとしたアイリスの上品な粉っぽさと、植物性ムスクであるアンブレットシードの温もりが溶け合います。ラストに向けて肌の温度で温められたムスクがじわじわと立ち上がり、コットンや上質なリネンに包まれているかのような心地よい余韻を肌に残します。