プロ野球の長い歴史のなかで、判定に対する抗議や小競り合いによる退場処分は数多く存在します。しかし、「投手が審判へ故意にボールを投げつける」という行為は後にも先にもガルベス事件以外に例がありません。
審判に対する暴力行為や暴言とは一線を画す、生命の危険すら伴いかねない危険行為であったからこそ、球界全体に与えた衝撃は計り知れないものがありました。この事件を契機に、外国人選手のメンタルケアや異文化適応のサポート体制が見直されたほか、判定に対する過剰な異議申し立てに対する厳罰化の流れが急速に進みました。
現代のプロ野球では、リクエスト制度(ビデオ判定)の導入によって判定への疑義をルールに則って検証できる仕組みが整い、当時のような極限のフラストレーションが暴発するリスクは大幅に低減されています。ガルベス退場事件は、プロ野球の審判制度やグラウンド上の規律を近代化させる大きな契機となった歴史的事件でした。