日本全国に存在する宿泊施設の中で、30年以上の長きにわたりトップの稼働率を維持することは並大抵のことではありません。関係者への取材や利用者の動態データを分析すると、鵜の岬が「選ばれ続ける」背景には明確な3つの成功要因が存在します。
第1の要因は、圧倒的なコストパフォーマンスと料理の品質です。一般的なリゾートホテルや高級温泉旅館であれば1泊2万5,000円〜4万円クラスに相当する会席料理(常陸牛や常磐ものの新鮮な魚介類)が、鵜の岬では1泊2食付き1万円台前半から提供されています。公営施設ならではの明朗会計を徹底しながら、料理長が腕を振るう季節の献立はリピーターの舌を唸らせ続けています。
第2の要因は、全室オーシャンビューという絶好のロケーションです。ウミウの捕獲飛来地として知られる鵜の岬の自然公園内に位置し、すべての客室および最上階の展望大浴場から太平洋の水平線を一望できます。早朝に客室から眺める日の出の美しさは、一度体験した宿泊客の心に強く刻まれます。
第3の要因は、「公務員的」とは対極にある洗練されたホスピタリティです。スタッフの細やかな目配り、徹底的に磨き上げられた清潔な館内、宿泊客一人ひとりの要望に寄り添う柔軟な接客態度は、民間のホスピタリティ・アワード受賞施設と比較しても遜色がありません。この「価格以上の期待値充足」が、驚異的な再訪率(リピーター率)を形成する基盤となっています。