実際に万博記念競技場を利用している選手や指導者、観客の声に耳を傾けると、最新スタジアムにはない「使い勝手の良さ」と「固有の課題」の双方が浮き彫りになります。
陸上部員や市民ランナーからは、「大阪モノレールの改札を出て階段を下りれば目の前が競技場入口という圧倒的なアクセスの良さは、荷物の多い遠征時に本当に助かる」「トラックの反発感がしっかり戻っており、記録が出やすい」という好意的な評価が圧倒的です。Jリーグ時代は数万人規模の入退場により大混雑していた公園東口駅も、アマチュア大会の規模であればストレスなく乗降できる点も大きなメリットとして挙げられます。
一方で、現場取材を通じて見えてくる課題も存在します。バックスタンドやコーナースタンドの多くが芝生席や簡素なベンチシートである点、メインスタンド中央部以外には屋根がないため雨天時や真夏の直射日光への対策が必須である点、そしてトイレや更衣室などの水回り設備に昭和・平成の面影が残る点です。プロ仕様の最新スタジアムの快適性に慣れた目で見るとギャップを感じる部分はありますが、競技を行う当事者たちにとっては「気軽に使える本格的な聖地」として愛着を持って迎えられています。