「小さなミニトマトは、大玉トマトに比べて栄養も少ないのではないか」という先入観を持たれがちですが、可食部100gあたりの成分含有量を分析した食品成分データを見ると、事実は正反対です。むしろ多くの主要栄養素において、ミニトマトの方が圧倒的に高い数値を記録しています。
代表的な栄養素である抗酸化物質「リコピン」の含有量は、一般的な大玉トマトと比較してミニトマトは約2〜3倍に達します。また、皮膚や粘膜の健康を維持するβ-カロテンは約2倍、免疫機能やコラーゲン生成に関わるビタミンCは約1.5〜2倍、カリウムや食物繊維も約1.2〜1.5倍多く含まれています。
なぜ同じトマトでありながらこれほどの栄養格差が生じるのか。その要因は「果皮の割合」と「水分の凝縮度」にあります。植物が外的環境から身を守るために生成するリコピンやポリフェノール、食物繊維は、果肉よりも外皮の近くに高密度で集積します。ミニトマトは果実全体の体積に対して表面積(皮)の比率が大きく、可食部100gあたりで換算すると摂取できる皮の総量が必然的に多くなります。
さらに、ミニトマトは成熟過程で水分を蓄えすぎず果汁を濃縮させる栽培管理が行われるため、糖度とともに各種ビタミン・ミネラルが凝縮されます。油と一緒に調理することでリコピンの体内吸収率が数倍に跳ね上がるため、オリーブオイルを絡めた加熱調理やマリネは、生活習慣病予防やアンチエイジングの観点からも極めて合理的なアプローチと言えます。