アカペラとは?語源の真相や合唱との違い・最新トレンドを徹底解説

アカペラとは?語源の真相や合唱との違い・最新トレンドを徹底解説

アカペラとは?語源の真相や合唱との違い・最新トレンドを徹底解説の疑問点について、最新情報を基に徹底解説します。

ネット上の掲示板やSNSでは、「アカペラは楽器がいらないから誰でも手軽に安く始められる」「カラオケで95点以上取れる歌うまが集まればすぐに上手いバンドができる」といった言説が散見されます。しかし、これは音楽理論と音響工学の観点から見て明白な誤解です。

第1の盲点は、「機材費とランニングコスト」の現実です。路上や小部屋での生声練習なら元手はかかりませんが、現代のアカペラをステージで本格的に表現する場合、SHURE社の「BETA 58A」に代表される超単一指向性マイクが人数分必要となります。さらに、ボイパ専用のマイクプリアンプ、低音をブーストするためのイコライザー、モニタースピーカーの確保など、音響機器に対する専門知識と設備投資が不可欠です。音程が筒抜けになるがゆえに、リハーサルスタジオの個人練習代が長期的に積み重なる点も計算に入れる必要があります。

第2の盲点は、「平均律と純正律のギャップ」です。カラオケ採点で高得点を叩き出すシンガーは、カラオケ機器のピアノ伴奏(平均律)に合わせて音程を取る癖がついています。しかし、無伴奏で美しいハーモニーを響かせるためには、物理的な周波数比に基づいた「純正律」の響きをその場で耳を使って合わせにいかなければなりません。平均律の感覚のまま主張の強いビブラートをかけ続けるシンガーが集まると、互いの周波数が衝突して唸り(ビート)が生じ、不快な濁りとなってコードが破綻します。個人の歌唱力が高ければ高いほど、協調と抑制のチューニングに苦戦するというパラドックスが存在するのです。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。