アイドルファンダムの熱狂を社会心理学のフレームワークで分析すると、そこには「パラソーシャル関係(メディアを通じた疑似的相互関係)」の過度な肥大化というリスクが常に潜んでいます。SNSでリアルタイムにメンバーの日常を追え、グッズレートで人気の優劣が可視化される現代において、ファンは無意識のうちに「自分の推しの順位」を「自分自身のアイデンティティ」と同一視してしまいがちです。
しかし、メンバー自身は公のインタビューや手記で一貫して「9人の絆」と「互いへのリスペクト」を語り続けています。誰かの順位が上がったからといって、他のメンバーの価値が下がるわけではありません。他者との比較で疲弊する「推し疲れ」を防ぐためには、健全な心理的バウンダリー(境界線)を引き、自分自身の価値観に合った推し方を選択することが不可欠です。
順位という一面的な数字は、エンターテインメントを楽しむためのスパイスに過ぎません。それに振り回されてファン同士のいがみ合いに巻き込まれることは、TWICEが10年以上の歳月をかけて築き上げてきた幸福なコミュニティの理念に最も反する行為と言えるでしょう。