インターネットの検索サジェストやSNS上で一時浮上した「サントムーン柿田川 閉店」という不穏な言説。この噂の震源地を探ると、主に二つの要因が重なり合って生じた誤解であることが浮き彫りになります。
第一の要因は、2019年秋に近隣の沼津市内にオープンした巨大商業施設「ららぽーと沼津」の開業です。東部初進出となる大型モールの上陸によって「サントムーン柿田川は大打撃を受けて閉館に追い込まれるのではないか」という憶測が、地域の消費者やネットユーザーの間で先行して語られました。
第二の要因は、定期借家契約の満了に伴う複数テナントの同時期退去と、それに伴う「区画の閉鎖・改装工事」です。運営側が新たなフロア構成へ移行する過渡期において、一時的にシャッターが下りた区画が目立ったことで、「経営悪化による撤退ラッシュ」という歪んだ情報がSNSや掲示板で一人歩きしてしまいました。
しかし、商業施設の運営元であるダイトウボウグループの公開IR資料および現地の動向を確認すると、事実はまったく逆です。同施設は守勢に回るどころか、2020年3月に第3の商業棟となる「オアシス棟」を開業させ、その後も館内各フロアの継続的リニューアルを断行。顧客ニーズの変化に合わせた新店舗の誘致を積極的に推進しています。つまり、噂された「閉店」の正体は、時代に合わせた戦略的なスクラップ&ビルド(新陳代謝)に過ぎません。