日本眼科医会や独立行政法人国民生活センターの継続調査によると、カラーコンタクトレンズに起因する角膜潰瘍や角膜浸潤などの重篤な眼障害は、若年層を中心に高止まりの傾向を見せています。特にコスプレ用途では、一般的なデイリー用カラコンとは異なる過酷な使用環境が重なることで、トラブルの発生頻度が跳ね上がっているのが現状です。
トラブルを招く最大の要因は、インターネット通販やフリマアプリ等で流通する「海外直輸入の無承認粗悪レンズ」にあります。薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に基づく基準をクリアしていない製品では、着色剤がレンズ表面に露出しているケースが散見され、瞬きのたびにヤスリのように角膜表面を削り取ってしまいます。これがカラコン 色素沈着 危険性として恐れられる物理的擦過傷の正体です。
さらに見過ごせないのが、イベント現場特有の長時間の装着です。撮影スケジュールが押すあまり、レンズの許容装用時間である6〜8時間を大幅に超えて10時間以上も付けっぱなしにするレイヤーが少なくありません。高発色を出すために厚みのある着色層を持つレンズは、通常のクリアレンズに比べて酸素透過率(Dk/L値)が低く、角膜内皮細胞を深刻な酸欠状態へ追い込みます。酸素を奪われた角膜はバリア機能を失い、常在菌やアカントアメーバの侵入を許してしまい、角膜穿孔(角膜に穴が開くこと)や不可逆的な視力低下、最悪のケースでは失明へと繋がってしまいます。