東京都知事の権限と仕事内容は、一般的な地方自治体の首長という枠組みを遥かに超越しています。東京都の一般会計予算は約8.5兆円、特別会計や公営企業会計を合わせると16兆円超に達し、これはスウェーデンやオランダといった欧州先進国の国家予算に匹敵する規模です。知事は約16万人規模の都職員を統率し、条例案や予算案の提出権、4名の東京都副知事の任免権、警察・消防組織への強力な指揮調整権を行使します。
その強大な権限に対して、ネット上でも議論が絶えないのが東京都知事の給料・年収の実態です。本来の条例が定める知事の給与は月額約145万円、期末手当を含めると年収約2,890万円となります。しかし、小池知事は2016年の就任直後に自らの看板公約であった「身を切る改革」として給与を50%削減する特例条例を制定しました。この措置により、現在の知事の年収は約1,440万円となっており、全国47都道府県知事の中で最も低い給与水準という特異な状況が続いています。
東京都知事の任期と退職金についても、任期満了のたびに議論が再燃します。条例規定通りであれば1期4年ごとに約4,000万円前後の退職手当が発生する計算となり、給与カットをアピールしつつ退職金を満額受給することに対しては、議会や市民オンブズマンから厳しいチェックが入る構図が定着しています。