2人の物語が動き出したのは、1999年1月期に放送されたTBS系ドラマ『ケイゾク』でした。迷宮入り事件を追う型破りな刑事・真山徹を演じた渡部篤郎と、天才的な頭脳を持ちながらどこか浮世離れした東大卒のキャリア刑事・柴田純を演じた中谷美紀。堤幸彦監督が手掛けた独特の映像美のなかで、2人が見せた圧倒的な演技の化学反応は社会現象を巻き起こしました。
画面越しにも伝わる張り詰めた緊張感と信頼関係は、作品の枠を超えて急速に距離を縮めるきっかけとなります。続いて2001年には、同じくTBS系の金曜ドラマ『恋がしたい・恋がしたい・恋がしたい』で再共演。当時、渡部篤郎はすでに演技派俳優としての確固たる地位を築いており、中谷美紀もまた坂本龍一プロデュースの楽曲や映画出演で唯一無二の存在感を放っていました。互いにストイックな役者魂を持つ表現者として、強く惹かれ合うのは必然だったと当時の制作関係者は振り返ります。
2人の親密な関係が公に白日の下に晒されたのが、2003年の写真週刊誌による熱愛報道でした。都内の隠れ家レストランでの密会や、寄り添って歩く姿を捉えたフライデー報道と熱愛スクープは列島に大きな衝撃を与えます。当時、渡部篤郎には家庭があったため、このスクープは単なる共演者の熱愛にとどまらず、泥沼の不倫劇としてワイドショーの格好の標的となりました。