ネット上の掲示板やSNSでは、今なお「中国に貸した数兆円は踏み倒された」「回収不能の不良債権になった」という言説が定期的に拡散されます。しかし、公的データおよび融資契約の実情に照らし合わせると、この「踏み倒し説」は事実無根のデマであることが明確に証明されます。
日本の対中ODAは、大きく分けて以下の3つの枠組みで実施されました。
- 円借款(有償資金協力):約3兆3,165億円(全体の約9割を占める、返済義務のある低利融資)
- 無償資金協力:約1,575億円(病院建設や環境保全、災害支援など返済義務のない贈与)
- 技術協力:約1,858億円(JICAを通じた専門家派遣、研修員受け入れなど返済義務のない技術移転)
支援総額約3兆6600億円のうち、約9割を占める円借款について、外務省およびJICAの回収実績における対中デフォルト(債務不履行)率は過去一度も発生しておらず「0%」です。中国政府は日本政府との国家間条約・借款契約に基づき、元本だけでなく年利0.75〜2.6%前後の利息を上乗せし、毎年数百億〜千億円規模のペースで規則正しく返済口座へ送金を続けています。
一部で「踏み倒された」と騒がれる背景には、返済義務が存在しない「無償資金協力(約1575億円)」や「技術協力(約1858億円)」の存在が、有償融資である円借款と混同されて伝わった側面が否定できません。有償枠の円借款に関しては、契約通り1円の狂いもなく回収が進んでいるのが揺るぎない現実です。