大阪府枚方市の一号店からスタートしたわらび屋本舗が、全国区の知名度を獲得する決定打となったのがとろとろわらび餅の存在です。従来のわらび餅といえば、ぷるんとした弾力やしっかりとした噛みごたえを爪楊枝で楽しむスタイルが定石でした。しかし、同店のわらび餅は爪楊枝を刺した瞬間に自重で崩れ落ちてしまうほど柔らかく作られています。
開発の背景には、「究極にとろける極上の口どけを届けたい」という職人の並々ならぬこだわりがありました。原材料の選定はもちろん、炊き上げの温度管理と絶妙な水分比率を何百回もの試作の末に確立。箱を開けると、容器の端から端まで敷き詰められた深煎りきな粉の下から、半透明のやわらかな生地が溢れ出す仕様になっています。付属するのは楊枝ではなく専用のスプーン。この思い切った割り切りこそが、体験価値を重視するスイーツファンの心を掴みました。
口に含んだ瞬間に広がるきな粉の香ばしさと、噛む必要のないほど滑らかな舌触り。喉を滑り落ちる清涼感は唯一無二であり、「一度食べたら他のわらび餅には戻れない」とリピーターが続出するのも納得の完成度を誇っています。