横須賀「料亭小松」全焼火災の真相と跡地の現在|海軍の聖地を追う

横須賀「料亭小松」全焼火災の真相と跡地の現在|海軍の聖地を追う

横須賀「料亭小松」全焼火災の真相と跡地の現在|海軍の聖地を追うを徹底追究! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。

「海軍料亭小松」を襲った悲劇は、2016年(平成28年)5月16日午後5時頃に発生しました。夕方の営業準備が進められていた時間帯、店舗兼住宅となっていた木造2階建ての建物から出火。折からの風煙に包まれ、消防車十数台が投入された懸命の消火活動も虚しく、約500平方メートルがほぼ全焼しました。

ネット上や一部の歴史ファンの間では「陰謀論」や「放火説」といった憶測が飛び交いましたが、警察および地元消防署による綿密な現場検証の結果、事件性や放火を裏付ける証拠は一切確認されませんでした。捜査関係者の調査データによると、築年数を経た木造建造物内部に張り巡らされていた配線など、電気系統の経年劣化による漏電・ショートが火元となった失火の可能性が極めて高いと結論付けられています。

この火災によって生じた最大の痛恨事は、館内に保管されていた膨大な「海軍遺産」の焼失でした。東郷平八郎直筆の扁額、歴代連合艦隊司令長官の揮毫(きごう)、将校たちが残した寄せ書きや写真帖など、近現代史の第1級史料が炎に呑まれました。幸いにも、火災以前に敷地内の耐火蔵に収容されていた一部の美術品や、事前に横須賀市自然・人文博物館や海上自衛隊関連施設等へ寄託・寄贈されていた史料群は焼失を免れ、現在も厳重に保管されています。

山田 真由
著者

山田 真由

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