トヨタ自動車田原工場(愛知県田原市)は、敷地面積約403万平方メートルというナゴヤドーム約86個分に匹敵する広大な面積を誇ります。敷地内には専用のテストコースや完成車輸出用の専用岸壁まで備えており、単一の自動車工場としては国内屈指のスケールです。
この工場が担う最大の使命は、極めて高い品質精度が要求されるプレミアムモデルの製造です。主要な生産ラインは複数の製造部に分かれており、それぞれが象徴的な車種の組み立てを担当しています。
第一に挙げられるのが、グローバル高級車ブランド「レクサス」の主要ラインナップです。フラッグシップセダンであるLSをはじめ、スポーツセダンのIS、クーペのRCなど、ブランドの屋台骨を支えるモデルがここで熟練の「匠」の手によって組み上げられています。ミクロン単位のチリ合わせや極限まで磨き上げられる塗装工程は、田原工場ならではの代名詞といえます。
第二の柱が、過酷な環境下で絶対的な信頼性を求められる「ランドクルーザー」シリーズおよびレクサスGXといった本格4WD群です。強靭なラダーフレームの組み立てから堅牢なサスペンションの組み付けまで、世界中のファンが命を預けるオフローダーの心臓部として、高精度なラインが日々フル稼働しています。さらに、これらの強心臓となるV型6気筒・V型8気筒エンジンや次世代ハイブリッドユニットの鋳造・加工・組立てまで同一敷地内で行われている点も、田原工場の総合力を物語っています。