生見愛瑠が通っていたのは、多くのスターを輩出してきた芸能界屈指の名門、目黒日本大学高等学校(旧・日出高等学校)だ。彼女が選択したのは、全日制ではなく通信制課程。ブレイク前夜の多忙を極めるなか、なぜその学び舎を選び取ったのか。
理由は極めてシンプルであり、同時に覚悟に満ちていた。「中途半端に仕事も学業も投げ出したくない」という強い意志だ。所属するエイベックス・マネジメントでのレッスンや雑誌の撮影スケジュールは不規則そのもの。朝から晩までスタジオに缶詰になる日もあれば、急なロケで地方へ飛ぶこともある。普通の学校生活を送れば、欠席日数がかさみ卒業すら危うくなるのは目に見えていた。
彼女は妥協を嫌った。睡眠時間を削ってレポート課題と向き合い、移動の新幹線やメイク室の片隅で教科書を開く日々。派手に見える芸能活動の陰で、彼女はペンを握りしめ、自分との戦いを黙々と続けていたのだ。