目元の異変に対して、医療機関へ行くべきかどうかの境界線はどこにあるのでしょうか。数日間の温罨法でも白いできものが消失しない場合や、以下に該当するサインが見られた場合は、迷わず眼科を受診してください。
- できものの周囲が赤く腫れてきたり、まばたきをするたびにズキズキと痛む
- 異物感が強く、目がゴロゴロして涙が止まらない
- まぶたの中に硬いしこりが残り、外見上もわかるほど隆起してきた
- 目やにの量が急増し、朝起きたときにまぶたが開かない
眼科では、細隙灯顕微鏡(スリットランプ)を用いて病変を数十倍に拡大し、安全な滅菌器具を用いて数秒で油栓をピンポイント除去する処置(マイボーム腺圧出術)が行われます。費用も健康保険の適用範囲内(初再診料と処置料を含め数百円〜千数百円程度)で済むことが一般的です。
細菌感染を伴う麦粒腫であれば抗菌点眼薬や抗炎症薬の処方が行われ、慢性化した霰粒腫に対してはステロイド剤の局所注射や微小切開による内容物の摘出が選択されます。なお、病変が眼瞼皮膚の角質粒(稗粒腫)であると診断された場合は、皮膚科にて極細の針先で微細な穴を開けて内容物を安全に押し出す処置が施されます。
【プロの結論】眼科へ直行すべき人・自宅観察でよい人の判断基準
自身の状態に合わせて適切な判断を下せるよう、明確な行動指針を提示します。
【即座に眼科へ行くべき人】:コンタクトレンズを日常的に装用している人、過去にものもらいを繰り返して重症化した経験がある人、痛みや熱感を伴っている人、そして視界のかすみを感じている人です。特にコンタクト装用者は、傷ついた角膜から緑膿菌やアカントアメーバなどの危険な病原体が侵入するリスクが高いため、自己判断による放置は厳禁です。
【数日間の自宅観察(温罨法)でよい人】:赤みや痛みが全くなく、まつ毛の根本に微小な白・黄色の油点が1〜2個確認できる程度の人です。この場合、1日1〜2回の蒸しタオルと目元洗浄を行い、3〜4日経過を見守ります。もし変化がない場合や少しでも違和感を覚えたら、それ以上の深追いは避け、専門医の診断を仰いでください。