腕の骨(上腕骨)の頭部外側に位置する突起部分を「大結節」と呼びます。ここには肩を安定させ、腕を自在に持ち上げるための腱板筋群(棘上筋・棘下筋・小円筋)が強固に付着しています。そのため、自転車の転倒やスノーボードの転倒、階段での足の踏み外しなどで肩の外側を強打したり、手を強く突いたりした際に大きな牽引力や直達外力が加わり、骨折を引き起こしやすい部位です。
受傷直後から現れる上腕骨大結節の痛みと原因には明確な特徴があります。安静時には鈍い疼きがある程度でも、自力で腕を前方や外側へ上げようとすると「ピキッ」と鋭い痛みが走り、水平以上まで自力挙上できなくなります。腕を他人に持ち上げてもらうと上がるものの、自力で保持できない症状は、腱の牽引によって骨片が引っ張られている証拠です。