健康志向の高まりとともに「白い砂糖は体に悪く、茶色い三温糖はミネラル豊富で体にいい」という言説が広まりました。しかし、文部科学省の「日本食品標準成分表」を基に数値を比較すると、両者の栄養価に劇的な差はないことが分かります。
可食部100gあたりのエネルギー量は、上白糖が384kcalに対し、三温糖は382kcalとほぼ同等です。気になる微量ミネラル(カリウムやカルシウムなど)についても、三温糖にはごく微量含まれる程度であり、1回の調理で摂取する数グラム〜数十グラムの範囲では健康上の有意な差を生むレベルではありません。
さらに、食後血糖値の上昇度合いを示すGI値(グリセミック・インデックス)や血糖値への影響においても、三温糖と上白糖はともに高GI食品(急激に血糖値を上げやすい糖質)に分類されます。「ミネラル補給」や「血糖値スパイクの防止」を目的に三温糖を選ぶのは、栄養学的な観点からは根拠が乏しいといえます。