父・徹氏と母・加代子氏は、息子がどれほど巨額の契約を結ぼうとも、質素で堅実な生活を変えなかった。地元での仕事を続け、近所づきあいもこれまで通り。大谷からの豪華なプレゼントや資金援助の申し出も、辞退し続けてきたというエピソードは有名だ。
「息子の力で稼いだお金に自分たちが頼るわけにはいかない」
そんな誇り高くも慎ましい両親にとって、自らの存在が原因で近隣住民に迷惑がかかり、息子のプレーにまで悪影響を及ぼすことは何よりも避けたい事態だった。自分たちの生活を守るためだけでなく、周囲への配慮こそが、今回の決断を後押しした最大の動機と言われている。