かつての派閥政治が崩壊したとはいえ、数の論理が消え去ったわけではない。むしろ、看板を掛け替えただけの勉強会や政策グループが乱立し、党内力学は一段と不透明さを増した。首相官邸の幹部が「一寸先は闇どころか、足元に深い落とし穴がある」と漏らす通り、政権維持のハードルはかつてないほど高い。
政策決定のスピードが鈍り、法案修正を余儀なくされる国会の現実。自由民主党内では、危機的な支持率の低迷を前に「このままでは次の国政選挙を戦えない」という悲鳴が公然と上がり始めている。水面下で蠢くキングメーカーたちの思惑と、世代交代を叫ぶ若手議員の焦燥。巨大与党の内部で起きている地殻変動は、既存の秩序を根底から覆そうとしている。